レイノルズ社で数年前既に生産を中止した953チューブですが、僅かにレイノルズ社にある在庫リストが入手できて、幸いタイミング良くご注文をH県のM様にいただきました。
ステンレス製のフォーククラウンやエンドもほぼ問屋さんの在庫限りというものが増えているので、今後フルステンレスのフレーム・フォークは難しくなっていきそうです。
M様から完成の報告と写真を頂戴しました。







表面仕上げはバイブレーション加工という傷を全体的に施す初めての表面加工でした。
なかなか他では見ない珍しい表面仕上げです。
ブレーキはカンパニョーロのダイレクトマウントです。カンパニョーロはシートステーに付くタイプも選択できます。
ストレートフォークもダイレクトマウントを取り付けるにはちょっと不利でしたが、953のフォークブレードがストレートしか無く台座を高くしてクリアしました。
上ブリッジを省略できるかと思いましたが、無いと横方向の動きが多すぎて上ブリッジを付けました。ちょっと残念でした。
ワイヤーは全てアウター毎内蔵しています。
BB内をシフトワイヤーが通りますので、スペースが圧倒的に足りずシートチューブとダウンチューブのパイプの重なる部分を削ってスペースを広げギリギリ通るかなという感じでした。
M様よりインプレもいただきました。
「フィッティングは完璧で、トップチューブをまたいでも股に刺さらず、ハンドル位置もちょうどいいです。
走行性能としては、特に乗り心地と安定性の良さを強く感じました。ハンドリングは嫌なアンダーもなく自然で素晴らしいです。
ストレートフォークも突き上げで手の神経を削られる感覚が軽減されていて(Tarmac SL4比)、28Cタイヤとの相性の良さかと思います。
レース志向のカーボンフレームと比べるとペダリングの力の受け止め方が優しく、跳ね返される感じがないので乗りやすいですが、登坂時は強く踏んでもヨレることなく力強く進むのが印象的でした。
懸念されていたBB上側内装ケーブルの干渉ですが、ウォーターシースを外しても若干クランク軸に接触していそうだったのでアルミ製のセンタースリーブに交換してみるとアウターケーブルの圧を防いでくれてうまくいっているようです。」
やはり組み上げの時に素直に取り付かなかったようでご苦労をおかけしました。
M様 この度はありがとうございました。